秋田県で目撃された人喰いクマですが、ツキノワグマとヒグマが交雑したハイブリットでは?という噂が。
ツキノワグマにしては体が大きく、猟師の間でも警戒されているのだとか。
しかし実際のところ、ツキノワグマとヒグマの交雑は不可能とも言われており、謎は深まっています。
この記事では、そんなツキノワグマとヒグマの交雑についてまとめます。
ツキノワグマとヒグマは交雑できない
秋田県の山中に出没したという巨大な人喰いグマ。
実際に甚大な被害が出ています
しかし、次のような理由で、ツキノワグマとヒグマが交雑してハイブリッドが誕生する可能性は低いと言われています。
①種が全くの別物
ツキノワグマとヒグマが交雑できない理由は、
そもそも種が異なるから
です。
やや複雑ですが、ツキノワグマとヒグマは系統が離れており完全に別の種です。
“雑種”という言葉も存在しますが、ツキノワグマとヒグマでは系統が離れすぎており不可能ということですね。
ヒグマの生態に詳しい北海道大学大学院の教授も、次のように報告しています。
ヒグマとツキノワグマは種レベルで違うので繁殖の可能性は極めて低く、
これまで交配できたという報告もないということです。
https://www.uhb.jp/news/single.html?id=36983
そのため、噂となっているツキノワグマとヒグマのハイブリッドも存在しないということになります。
②生息地が違う
また、ツキノワグマとヒグマはそもそも生息地が異なります。
- ツキノワグマ:本州
- ヒグマ:北海道
今回のハイブリッドが目撃されたのは秋田県ですが、ヒグマが津軽海峡を超えることはほぼ不可能だと言われているんです。
「潮の流れや風の向き」なども関係するので、そう簡単なことではないと指摘します。
https://www.uhb.jp/news/single.html?id=36983
北海道から青森県までの距離は、最短で約21km。
そのため、津軽海峡も泳げてしまうのでは?と言われるようですが、津軽海峡の独特の潮の流れ等で不可能なんだそうです。
また、実際に何らかの方法でヒグマが本州に到達したとしても、気候等の環境の問題で生息し続けることが難しいとも言われています。
秋田のクマ牧場から逃げ出したヒグマが発端との噂もありますが、定かではないようです。
そのため、ツキノワグマとヒグマが交雑しハイブリッドが誕生する可能性は低いと言えるでしょう。
Wikipediaには気になる情報も?
そんなツキノワグマとヒグマですが、一方でWikipediaには気になる情報が掲載されています。
Wikipediaによると、
ツキノワグマ(オス)とヒグマ(メス)の交配は可能
とのこと。
しかしこの情報については出典不明となっており、信ぴょう性も疑われています。
“ハイブリッド”の正体は?
このように謎に包まれた秋田県の人喰いグマですが、ツキノワグマとヒグマのハイブリッドではないとしたら、正体は何なのでしょうか?
最も可能性が高いと言われているのが、大型のツキノワグマの個体群です。
近年ツキノワグマの大型化が進んでおり、今回のハイブリッドもその可能性が高いと言われています。
どちらにしろ、クマの生態系が人間にとって良くない方向に進化していることは事実であり、今後もさまざまな問題が勃発しそうですね…
最後までお読みいただきありがとうございました。